骨学セミナー終了

5日間に渡る骨学セミナーが28日金曜日に終了しました。
この日は、午前中に骨の発生学の講義と子供の骨格の観察を行いました。
子供の骨格は新生児のもの2体と7歳のもの2体、12歳のもの1体でした。

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上は新生児の骨格の観察風景。

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上は12歳児の骨格の観察風景。

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上は東京芸大、一ノ瀬さんのスケッチです。

午後は五十嵐講師が、骨盤の性差と年齢推定の解説をしました。骨盤で妊娠回数まで推定できると聞いて受講者は興味津々でした(下)。

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セミナーが終わって、修了書を全員に渡しました。24名が5日間全コースを受講、9名がいくつかのコースを選択という結果でした。骨漬けの毎日で、受講者はさぞ疲れたことと思いますが、皆様、それぞれの成果を今後の勉強、診療、鑑定などの現場で役立てていただければ幸いです。

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最後に全員で記念写真を撮り、無事5日間の日程を終了しました。





骨学セミナー始まる 3

3日目は頭蓋の入門を私が、下肢を本学の佐々木先生が講義しました。頭蓋はまず、全体が脳頭蓋と顔面頭蓋に分けられることから話が進んでゆきます。頭蓋の基準面(フランクフルト平面)の重要性についても勉強しました。

下肢は比較的単純で大きな骨から成りますが、それぞれの特徴や上下左右の見分け方など興味ある講義がありました。今回の参加者はとてもスケッチの上手な方々が集まりました。中でもプロの画家、小川リエさんのスケッチというかデッサンは素晴らしいものでした。レオナルドダビンチ風のデッサンは一つ一つが芸術作品のように輝いて見えました。

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4日目午前は国立科学博物館の河野礼子先生に脳頭蓋の講義をしていただきました。骨の話から始まり、頭蓋形態の変化にまつわる人類進化の話は大変興味深いものでした。

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午後は本学の松野講師による顔面頭蓋の話でした。松野先生は歯学部で解剖学を教えているだけあって上顎骨と下顎骨を中心の詳しい構造を分りやすく解説しました。ともに大きな骨ですが、ともにいろいろな特徴がたくさんあるので、歯学部の解剖学教育では長い時間を使ってこの2つの骨を勉強します。

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上は頭蓋の分解骨をスケッチする受講生。





骨学セミナー始まる 2

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昨日は骨学セミナーの二日目。聖マリアンナ医科大学の澤田先生に胸郭を構成する骨を講義していただきました。肋骨の左右や番号はなかなか分かり難いものですが、見分けのポイントなどをお話しいただきました。また、先生は鹿や狸の肋骨も持ってきていただいて、人間との違いも解説されました。考古学の遺跡ですとそのような知識も必要となります。

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午後は国立科学博物館の溝口優司先生に上肢の話をしていただきました。先生は特に人類の上肢の役割や、アジア人の上肢の特徴など、人類学的な興味深い話を伺いました。今日あたりから受講者もうちとけてきて、たくさんの質問が出るようになりました。

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上は司会の五十嵐先生と鎖骨や肩甲骨と胸郭との関係について熱心に質問する学生です。講義のあとはスケッチと質問の時間になりますが、骨がたくさんあるので時間が足りません。家に帰ってからも復習しないとならないようなスケジュールです。


骨学セミナー始まる 1

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松戸歯学部主催、日本人類学会協力による夏期骨学セミナーが34名にのぼる受講者を迎えて始まりました。

初日は私の挨拶に続き、解剖学教育の第一人者である浜松大学の竹内修二教授に講義をしていただきました(写真上)。受講生は、東洋医学やリハビリ関連の学生、考古学の学生や教員、高校の先生、理学部生物学専攻の学生、警察関係、歯科医師などかなり幅の広い範囲から集まりました。みな、骨学に強い関心を持っている人ばかりなので大変熱心な受講態度です。

第1日目は午前中、全身の骨を並べる作業。午後は佐竹准教授による脊柱と椎骨の講義、スケッチ演習を行いました。




全日本大学ボート選手権大会

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昨日埼玉県戸田市のオリンピックボートコースに於きまして、第36回大学選手権大会が行われ、日本大学が総合優勝しました。平成18年以来の4連覇、エイトからシングルスカルまで、8種目中7種目優勝という圧勝でした。

上は表彰台のエイトの選手たち。

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日大強しとの土手評の中、木曜日、金曜日と予選が行われましたが、日大クルーは8種目すべての決勝に残りました。決勝はすべて各大学4クルーが残ります。昨年も、8種目中7種目制覇でしたので今年は、全種目制覇への夢が期待されましたが、残念ながら舵手つきフォアのみ2位に終わり、完全優勝を逃しました。

しかし、この日本大学の強さはどこから来るのか。
日本大学といえども、以前は低迷していた時期もありました。しかし、ここ数年の充実振りは眼を見張るものがあります。水内監督の長年のスカウトの成果で、高校からいい選手たちが入学してくるようになった。これが一つの要因であることは間違いないでしょう。それに加えて、もう一つ大きな要因はコーチングスタッフの充実だと思います。大林コーチを筆頭とするコーチ陣の充実振りはこれまでの大学にはなかったものです。OBや選手の家族の支援、これらが合いまっての総合優勝といえるでしょう。

3週間後には社会人も含めた、全日本選手権大会があります。昨年、日本大学は惜敗しましたが、今年はやってくれるものと期待しています。


上の写真はエイトのゴール付近の争いです。日大が仙台大学に一艇身の差を付けての優勝でした。

夏期骨学セミナー その3

おかげさまをもちまして、先週末の締め切りで申し込み定員30名を超えました。松戸歯学部の解剖実習室は120名以上の収容能力がありますが、今回のように一人につき一骨格を使い、それを並べる大きな台が必要となると30名が限界です。広いスペースを使って、ゆったり心行くまで勉強しましょう。

それでは受講生の皆様、来週、実習室でお会いしましょう。

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夏期骨学セミナー  その2

7月7日の記事を再掲します。骨学セミナーの締め切りは今月14日です。すでに25名の申込みがありました。これから申し込まれる方はお急ぎください。定員30名です。


日本大学松戸歯学部・夏期骨学セミナー
                             主催 日本大学松戸歯学部
                             協力 日本人類学会 

[目的] 医学、歯学、人類学、考古学、法医学などでは、人間の骨に関する知識が極めて重要であり、時には鑑定などの特殊技能も必要になります。また理科、体育、美術などの教育現場においても、人間の体、特に骨を理解することの重要性が認識されています。本研修は、骨学や骨鑑定の技術を学びたい全ての人を対象に、専門知識を持ったスタッフが講義と実習を行い、広く社会教育・生涯教育への貢献を図るものです。

[対象] 薬学、獣医学、生物学、考古学、体育学、美術を専攻する学生および卒業生、看護、リハビリ、その他の医療系大学、専門学校の学生および卒業生、医学部、歯学部出身者、教員、その他骨学に興味を持つ人

[期間] 2009年8月24日(月)から28日(金)までの5日間

[場所] 日本大学松戸歯学部第3実習室  地図は松戸歯学部ホームページをご覧ください。
    http://www.mascat.nihon-u.ac.jp/about/access.html

[内容] ・日本大学松戸歯学部所蔵の骨格標本を用いた講義と実習・骨学の基本 ・人間の骨の特徴 ・骨の成長・骨の性差
受講者はスケッチブック、筆記用具を持参してください。プリント、図譜などはこちらで用意します。

[講師] 金澤英作(日本大学松戸歯学部教授)など約10名

[人数] 30名まで (部分参加も可としますが、全日程参加者を優先します)

[費用] 参加費 (教材費含む) 全日程 8,000円 (参加日数に応じて割引あり)

[申し込み方法] (1)(2)のいずれか
(1)以下の申込用紙に記入し、下記住所に郵送
(2)申込用紙の内容をEメールにて、下記アドレスに送信

[申し込み締め切り]  8月14日(金)

[郵送先]  〒271−8587 千葉県松戸市栄町西2−870−1
      日本大学松戸歯学部解剖人類形態学講座  五十嵐由里子

[Eメールアドレス] igarashi.yuriko@nihon-u.ac.jp

[電話]  047-360-9317

申込用紙記載事項

氏名            
連絡先 住所(〒        )      
電話   
所属 (学校・勤務先)      
メールアドレス            

参加希望日 (○をつけて下さい) 
     8/24(月)8/25(火)8/26(水)8/27(木)8/28(金)
午前          
午後
         
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夏期骨学セミナー・スケジュール
     
1日目: 8月24日(月)
ガイダンス 講義: 骨格の概要 講義: 脊柱と椎骨  実習: 骨を並べる 実習: 骨の観察とスケッチ
2日目: 8月25日(火)
講義: 胸郭 講義: 上肢骨 実習: 骨の観察とスケッチ 実習: 骨の観察とスケッチ
3日目: 8月26日(水)
講義: 下肢骨 講義: 関節と運動  実習: 骨の観察とスケッチ 実習: 骨の観察とスケッチ
4日目: 8月27日(木)  
講義: 頭蓋 講義: 頭蓋骨(頭蓋を構成する骨) 実習: 骨の観察とスケッチ 実習: 骨の観察とスケッチ
5日目: 8月28日(金)
講義: 骨の成長 講義: 骨の性差 実習: 骨の観察とスケッチ 実習: 骨の観察とスケッチ  修了証書授与

第16回国際人類学民族学会議・昆明 その3

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学会3日目には東京大学名誉教授・尾本惠市先生の講演がありました。 「日本人の成立」という題で、縄文人、弥生人、そしてアイヌ人の話をしました。観客も中国人学生を中心に案外多く、みな熱心に聴いていました。アイヌは日本の唯一の少数民族ですが、どこから来たか、今はどうなっているのか、など中国の人たちにも大変興味があるらしく、終わってからもいくつか質問がありました。尾本先生と写真を撮りたいという人もたくさんいて、講演終了後、一緒にカメラに収まっていました。

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4日目は中国古人類学界の重鎮、呉新智の講演がありました。80歳ですが、その元気さ、精力的研究は衰えていません。上の写真の中央です。呉先生は私に最近書いた論文と学生向けの教科書をサイン入りでくれました。論文は、最近の彼の総説で、いわゆるハイブリッド説、すなわち中国の地域進化説を紹介したものです。彼はアフリカから出た新人が、それまで各地にいたのネアンデルタールや原人を駆逐して現在の世界の人々の直接の祖先になっているいるという、いわゆる「単一説」に反対しており、今回の講演ではいろいろな資料の写真を示しながら、新人と原人にはさまざまな形態学的な共通点があることや、分子進化学の観点から見ても地域進化説は支持されるということを熱っぽく語りました。古い人類化石がたくさん出る中国ならではの自信があります。

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上は私が、昆明での少数民族の歯の調査で大変お世話になっている吉学平(ジー・シュエピン)先生です。古生物学や古人類学が専門で、あちこちの調査地に出かけ、骨を発掘しています。英語も堪能で、日本人の世話もたくさんやってきた大変有能な先生です。今回は禄豊古猿という中国から出土した1000万年前の化石の話をしました。


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大会は金曜日の閉会式を持って終わり、ました。中国のいくつかの人類学関連学会、中国政府、昆明市などを挙げての大会で、中国以外の国からの参加者にとってはもちろん国際会議としての交流がありましたが、それにもまして、中国国内の人類学振興のための会議であったという印象もあります。

閉会式では次回以後の会議の計画が発表されました。
次回は、2013年、イギリスのマンチェスターで行われます。その間、中間会議として毎年、テーマを限定した国際会議が下の様な計画で開催されます。

2010  トルコ イスタンブール
2011 オーストラリア パース
2012 インド オリッサ