永久歯の萌出順 1

口腔解剖学の授業も始まりました。以前このブログで歯の萌出順について書きましたが、今日はその続編です。

下顎の第1大臼歯が先か、中切歯が先かという問題ですが、今は中切歯が先に生える子供が多くなっています。これはどういうことなのでしょうか。

人間はもともと大臼歯の方が先に生えていました。それが6歳のころだったので第1大臼歯は6歳臼歯と呼ばれていました。このことは昔にさかのぼればさかのぼるほど、間違いなくそうなっています。

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上のグラフは昭和8年に岡本先生が発表されたデータをグラフ化したものです。縦軸は年齢、横軸は歯の種類を表しています。左から右へ向かって、上顎の前の歯から後ろの歯へ、さらに下顎の前の歯から後ろの歯の順序に並んでいます。

これを見るとまず下顎の第一大臼歯、次いで下顎の中切歯、次いで上顎の第1大臼歯、そして上顎の中切歯と順々に萌出してゆくことが分かります。上顎中切歯を除いて6歳台に萌出していたことが分かります。女子は男子より早い、下顎は上顎より早い、ということも分かります。

ところが下を見てください。昭和61年の小児歯科学会の全国調査をグラフ化したものですが、様子が変わっています。

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下顎の方で中切歯と第一大臼歯の萌出順が逆転しています。これまでのきれいなパターンが大きく変化しています。よく見ると昭和8年より中切歯が早くなり、大臼歯が遅くなったことが分かります。

これは一体どういうことなのでしょうか。

(図はクリックして大きくすると見やすくなります)

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