骨格標本の由来

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学生にはプラスチックの頭蓋骨標本を買ってもらいました。プラスチックとはいえ、最近の技術は素晴らしく、本物とほとんど変わりませんので十分活用してください。

上の写真のものや大学に保管されているものはすべて本物です。昭和40年代にはインドで多くの骨格標本が作られました。当時はベンガル州の独立運動の内戦で多数の死者が出ました。背景にはインドでの葬送の伝統があります。インドではカースト制により、蘇ることのないと考えられる最下層の人々(シュードラ)が葬儀を行わずに直接川に(ガンジス川など)流されるという風習がありました。これを下流の解体業者が拾って骨格標本を作るということが行われました。先進国の医療関係機関や大学にあるものはこのころのものがほとんどです。

それ以前は大学の解剖学教室で遺体を処理して骨格標本を作っていました。死刑囚のものもありますが、一般の方々や医師、大学教授のものも古い国立大学などにあります。私がイタリアのパドヴァ大学の解剖学教室をを見学したときは歴代教授の頭蓋骨がズラリと並んでいたのにびっくりした経験があります。

医学歯学教育に標本というものは極めて重要です。人体ですから法律的なことも絡んできますので慎重に取り扱わなければならないのは当然のことです。松戸歯学部の標本室はまだ小さいですが、これからも充実させていきたいと思っています。

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